2014/05/19
風景イラストの基本・遠近法について
デザイン仕事をしていると、時々イラストのお仕事を頂くことがあります。
小さなアイコンやピクトグラムくらいならデザインの過程ですぐに作ってしまえるのですが、少し身構えてしまうのが、例えば
イラストを全面に使ったキービジュアルを作ってください。
といった、イラストありきのデザイン制作の場合です。
イラストといってもいろいろありますが、特に時間がかかるのが、街中などの風景イラストです。
ビルや木など、同じようなものをとにかくたくさん作らないといけないですからね。
(でもそういう仕事を頂くと内心すごく楽しみ♪)
そこで、今回はこの風景イラストの描き方についてご紹介しようと思います。
と言っても、そんな話をちゃんと書こうと思っても知識も技術も時間もスペースもないので、
まずはこれさえ知っていればとりあえず誰でもそれなりのものが描けるよ、という基本だけ。
遠近法と透視図
「遠近法」という言葉は、学校の美術の授業で誰でも一度は聞いたことがあると思います。
風景画を描くときにはほぼ確実に必要になってくるルールです。
下に遠近法の例になる写真と、図を用意してみました。
たぶん、こんな図も見たことはあると思います。
この赤い点が「消失点」です。
近くにあるものが遠くに離れていくと、だんだん小さくなっていきますよね。
最後には見えないくらい小さくなって、消えてしまいます。
その消えてしまう先に消失点があります。
そして建物などの要素に使われる線は、すべてこの消失点に集中していきます。
黄緑の線は基準になる線で、要素はこれに沿って描きこんでいくことになります。
左の写真に線を引いてみましたが、
すべての線が消失点に向かっていますよね。
消失点の決め方
ここで、ちょっと難しいのがこの「消失点」をどこに打つか、です。
適当じゃダメなんです。
風景だけならなんとかなることもありますが、もしその中に人がいたりしたら、異次元空間になってしまいます。
基準になるのは、「目の高さ」です。
下のちょっと不気味な?図をご覧ください。
怪しい人人マンたちが遠くに近くにウロウロしていますが、みんな目の高さが消失点と同じです。
そして、彼らの立ち位置と背景は同じ空間にあるように見えます(よね?)。
これがもしズレてしまうと・・・。
浮いています。怪しさ倍増です。
ちなみに、この「目の高さ」というのは誰の目なのかというと、
「この景色を見ている人」の目です。
そう、あなたです。なので、
地に足がついていれば、目の高さがズレていても、Aの人はあなたより背が高く、Bの人は背が低い、ということになります。
そして、背の高い人がいようと低い人がいようと、風景の基準となる消失点の高さはあなたの目の高さなのです。
消失点の高さが分かれば、あとはそれに向かって線を引いていけば、基準線ができます。
そんな感じで説明してきましたが
基準になる点と線が決まれば、あとは根気と観察力の勝負です。
というか、そちらのほうが重要と言えるのかもしれません…。
私もまだちゃんと描く機会はあまり多くないのですが、風景イラストが綺麗に描けるととても気分いいですよ。楽しいですしね。
デザイナーさんは特に、風景イラストにチャレンジしてみて下さいね(´∀`)
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