2024/02/13
NextDNSで安全で快適なブラウジング
インターネットを利用する上で欠かせないDNSは、
「CloudFlare」「Google Public DNS」「Quad9」など様々な種類があります。DNSには、プライバシー保護、セキュリティ強化、ブラウジング速度向上、ノーログなど、様々な目的や特徴のサービスがあり、一番自分に合ったものを選択します。
今回はプライバシー保護、セキュリティ強化に加え、広告ブロックやそのフィルタのカスタマイズも可能な「NextDNS」をご紹介します。
目次
DNSとは
DNSとは「Domain Name System」の略で、「ドメイン名(例:○○○.com)」と「IPアドレス(例:200.xxx.xx.x)」を管理するシステムのことを指します。
すべてのコンピューターにはIPアドレスが割り振られており、このDNSはインターネット上の電話帳のようなものです。
「○○へ接続したい」という要求に対して、IPアドレスでは覚えにくいため、識別しやすいようにドメイン名が割り振られています。
DNSは、指定をしなければプロバイダーやルーターが用意しているものが自動的に選択されますが、設定をすれば自由に選ぶことができます。
DNSレベルで広告をブロック
角川アスキー総合研究所の調査によると、スマホでのWebサイトのデータ転送量のうち平均44%は広告であったという結果がでています。
Webサイトのデータ転送量のうち平均44%は「広告」
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2011/09/news102.html
Webサイトによって広告の種類は様々で、Yahoo! JAPANでは動画広告の比率が高いようです。
また、バナー形式の広告はJPEGやPNGで作成されている場合が多く、それらを動かすためにJavascriptも読み込ませるため、データ転送量が増えてしまうのは自然のことなのかもしれません。
アスキーの類推によると、スマホを持つ4人家族の場合、約2,900円が広告のデータ転送量に費やしていることになるそうです。
最近ではパーソナライズのためにトラッキングコードも読み込ませるため、「通信料を払って自分好みの広告を読み込み、人によってはそれらをブロックしている」という本末転倒な図式になっています。
NextDNSの特徴
NextDNSはプライバシー・セキュリティを重視しているユーザーにおすすめします。また、DNSレベルで広告ブロックとしても機能するため、広告ブロックのアドオンやアプリを入れる必要がありません。
「ペアレンタルコントロール」を使えば子供向けに制限をかけることも容易にできます。
NextDNSを利用するメリット
- DNSレベルでフィルタリングするのでアプリ使用時にも広告ブロックや危険な接続を回避することができる。
- 無料で月間30万クエリまで使用することができる。
月額250円で無制限にでき、月間30万クエリを超えた場合でも驚異の検知や広告ブロックのないDNSとして利用可能。 - フィルタリングをかけることで不要なトラッキングコードを読み込まないため、ブラウジングの高速化が可能。
- ブロックリストをみてフィルタをカスタマイズすることが可能
- PC/スマートフォンで利用可能
- 統計情報が利用できる。
- DoT 及び DoH が利用可能で盗聴・なりすまし・改ざんを防ぐことができる。
NextDNSを利用するデメリット
- フィルタリング設定によっては、普段利用しているサイトが閲覧できなくなる。
- 技術者以外のユーザーにとっては設定が難しい。
複雑な機能を設定しようとすると時間がかかる可能性がある。
NextDNSに登録する
「NextDNS」を開きます。
https://nextdns.io/
中央の「Try it now」をクリックすると設定画面が表示されます。
7日間の仮アカウントが発行され、このままでも使用できます。
7日以降も継続して使用する方は「新規登録」を押してください。
《メールアドレス》と《パスワード》を入力すると本登録完了です。
個人情報の入力は必要なく、登録完了の通知メールも届きません。
ログインをすると設定画面が開くので、画面左上にある《最初の設定》となっている部分をクリックし、「新規作成」を選択します。
端末ごとに設定を切り替えることができ、ここでは設定名を入力します。
設定
セキュリティ
セキュリティ設定はデフォルト設定で問題ありません。
気になる方は適宜設定を追加してください。
プライバシー
《ブロックリスト》でフィルタリングを設定できます。
広告ブロックで有名な「AdGuard」や「280blocker」で使用しているフィルタもあります。
あまりかけすぎると設定が重複していたり、正常に表示されない場合あるので、不具合がでた場合はフィルタを解除するか、「許可リスト」に不具合の出たサイトのドメイン名を追加しましょう。
《ネイティブトラッキング保護》では、OSレベルで機能しているトラッキングから保護します。気になる人は追加しましょう。
ペアレンタルコントロール
特定のアプリやWebサイト、特定のカテゴリへのアクセスをブロックします。
また、「娯楽時間」項目では、子供向けにインターネットの使用を制限できます。
拒否リスト
アクセスを拒否するドメインを個別に指定できます。
許可リスト
アクセスを許可するドメインを個別に指定できます。
アナリティクス
アクセス統計が閲覧できます。
ログ
ログを保存する設定になっている人はアクセスログを閲覧することができます。
また、ブロックしているドメインも表示されます。
設定
ログの保存有無、ログの保存先、設定名の変更などができます。
端末に設定する
フィルタリングの設定が完了したら、次に端末の設定を行います。
「セットアップ」タブに戻り、画面をスクロールすると《セットアップガイド》で設定をしたい端末を選択します。
表示される設定方法に従ってインストールを行います。
インストールが完了したら再度「セットアップ」タブを開き、画面上部に「問題なし」と表示されていれば有効化されています。
まとめ
今回は広告ブロックとしても代用でき、カスタマイズもできる「NextDNS」を紹介しました。
DNSサービスは他にも多数ありますが、プライバシー、セキュリティ、高速化、広告ブロック、ノーログなど、自身がインターネットを利用する上で注意していることによって、それを満たすDNSは変わります。
トラッキングされている状態というのは、背中にペタペタとラベルを貼られて街中を歩いているようなもので、広告表示はそのラベルに反応して看板が提案されている状態です。
広告は不要と思う人は今回の設定である程度はブロックができますので、ぜひお試しください。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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