2023/11/13
【プライバシー保護】パーソナルデータとは?
私たちがインターネットを利用する際に、気にしなければいけない情報として「個人情報」があります。個人情報は《生存する個人に関する情報》ことを指しており、「個人情報保護法第二条」では以下のように個人情報を定義しています。
第2条
この法律において「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、次の各号のいずれかに該当するものをいう。
一
当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等
(文書、図画若しくは電磁的記録(電磁的方式(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式をいう。
次項第2号において同じ。)第18条第2項において同じ。)に記載され、若しくは記録され、
又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項(個人識別符号を除く。)をいう。以下同じ。)により特定の個人を識別することができるもの
(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)二
個人識別符号が含まれるもの
引用:個人情報の保護に関する法律
これらをまとめると、以下のようになります。
- 生存する個人に関する氏名、生年月日、その他の記述などにより個人を識別できるもの
- 個人識別符号が含まれるもの
個人情報は、他の情報と照合することによって、個人を特定・識別できるものを指し、「氏名」+「電話番号」などの情報を指します。
「氏名」単体では特定ができないため、個人情報には該当しません。
この「個人情報」と似た概念として、近年、急速に活用されつつある「パーソナルデータ」についてご紹介します。
パーソナルデータとは
パーソナルデータは個人の識別のみならず、「個人にまつわる全ての情報」を指します。
パーソナルデータと呼ばれる情報として、例えば下記のようなものがあります。
- 基本情報(氏名、生年月日、住所、電話番号、メールアドレス等)
- ユーザー名
- プロフィール写真
- ログイン履歴
- 検索履歴
- 閲覧履歴
- 購買履歴
- サービス利用履歴
- 広告のクリック履歴
- 位置情報
- IPアドレス
- クッキー情報
- デバイス情報
- 利用言語
- 通信内容
- 健康状態
- 診療履歴 など
これらの個人にまつわる情報を総称して「パーソナル(個人的な)データ(情報)」と呼びます。
パーソナルデータを活用することのメリット
パーソナルデータの活用事例として、下記のようなものがあります。
- 利用状況やニーズを把握することで、趣味嗜好に合わせたクーポン・サービスなどの特典を提供する。
- 位置情報を基に人口統計データとして活用する。
- 車両の走行状況を把握し、交通量改善や運転の安全性を分析する。
- ユーザーの健康データを分析し、健康増進プログラムに活用する。
このようにパーソナルデータを用いることで、より顧客との距離を縮めることができ、情報を最適化することができます。
パーソナルデータはマーケティングにも活用され、「パーソナライゼーション」を行うことで近年急速に拡大しています。
パーソナルデータを活用する際の注意点
パーソナルデータは、個人の細かな情報を収集することから、プライバシーやセキュリティ面において慎重な取り扱いが必要とされています。
パーソナルデータの利活用においてはルールが明確ではなく、企業にとっても適切な判断が難しくなっています。個人を特定するには弱いとされるパーソナルデータですが、多くの情報を収集し、分析することで個人が特定される可能性もあります。そのため、パーソナルデータを取得する際に必ず提供者の同意を得ることが必要になっています。
まとめ
パーソナルデータの活用方法は、今後、技術の発展に伴いさらに拡大していくものと考えられます。プライバシーは個人の内面を反映しているものもあり、それらを集積すると、最終的には「あなた」ができあがります。
つまり、収集の精度が高まると、自身を構成している全ての情報(要素)=「自分」を企業側に提供することになり、プライバシーの壁が破られてしまいます。
そうすることで価値を持った情報は、「成りすまし」や「アカウント乗っ取り」などのターゲットになりやすいというリスクも抱えることになります。
パーソナルデータの収集には規約に同意する必要があるので、便利なサービスを利用する際には、「利用をしたいから同意する」のではなく、「同意ができるから利用する」という意識をもって利用していきたいですね。
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